代替療法として、超ミネラル(生体ミネラル)水療法は、生活習慣病などの改善に、大きな効果をあげています/超ミネラル友の会

 
元素とは
 はるか昔の紀元前6世紀、古代ギリシャの植民地であったエーゲ海東部の都市国家ミレトスで、当時既に「物質の素になるもの」として「元素」という概念が生まれていました。

当時の元素の概念というのは現在とは少し違った概念でした。

 現在、近代科学で考えられている「それ以上細かく分解できないもの」といった元素の概念を明確にしたのは、18世紀のフランスが生んだ天才科学者、ラボアジェでした。

 このころ既に「実体」として幾つかのミネラル(炭素、イオウ、鉄、スズ、鉛、水銀、金、銀、水銀、ヒ素、亜鉛など)が発見されていました。

 歴史上、一番最初に発見された元素として文献に登場するのは、1669年に発見されたリンでした。
それ以来300年以上を過ぎた現在、90を越える自然のミネラルが発見されており、人工的に作られた元素も20数個あって、全部で111もの元素が存在することが知られています。

現在、112番目の元素が発見されたとも伝えられています。

 
元素の発見と利用の歴史
 ところで、人類が最初に手に入れた元素は何だと思いますか?人類が火を手に入れた原始の時代、木を燃やした炭が偶然に焚き火のまわりの岩石から「金」をもたらしたのではないか?と考えられています。

 金はイオン化傾向が低く、火を使いはじめた原始人類は岩石などに含まれる金イオンを、火で還元することで、簡単に金を手に入れることができたのです。古代の遺跡から金を用いた装飾品が見つかっていることからもそのことは証明されています。

 さて、金に続いて人類が手に入れた元素は青銅です。青銅とは銅とスズの合金ですが、金よりも融点が高いのです。そこで紀元前6000年ころ、原始時代より高温の火を使えるようになった中央アジアの高度な文明によって発見され、青銅器として広がっていきました。

 その後、紀元前3000年ころ、西南アジアに起こったヒッタイトという民族によって鉄の精製技術が発明されました。ここから鉄器時代がはじまります。鉄器は、武器として農耕具として最大限のパワーを発揮し、人類の文明は鉄によって大いに発展しました。現在でも道具や建物や乗り物など生活のあらゆる部分に鉄が使われており、鉄のない生活は考えられないほどにその影響力は大きかったのです。

 やがて人類が電気を発見すると、融解電解法という電気によって金属イオンを還元する技術が考案され、アルミニウムの生産が可能になりました。アルミニウムは航空機や、電車、電気製品、食器などの分野に飛躍的な進歩をもたらしました。

 つまり元素の面から見ると、現代は「鉄とアルミニウムの時代」と言えるのです。

 ところで、人類による金属の発見の歴史は、金属の酸化還元電位のプラスからマイナスへの移行の歴史と言えます。金属イオンの酸化還元電位は、金が1.7ボルト、銅が0.4ボルト、鉄がマイナス0.5ボルト、そしてアルミニウムがマイナス1.7ボルトで、還元しやすくて精製しやすい金属から手に入れていった歴史なのです。

 
生物進化の歴史と元素
 人類の道具としての元素の歴史を見てきました。面白いことに、道具としての元素と生物進化の中での金属の利用は、実はまったく逆の歴史となっていたようです。

 生命の誕生については、科学的実験に基づいて考察するしか方法がないのですが、生命の誕生に金属元素が果たした役割は大きかったようです。

 原初の地球では、強い紫外線や稲妻のもとで、粘土や砂に含まれるアルミニウムやケイ素、亜鉛、銅などの無機元素が触媒となり、大気中に含まれていたさまざまな気体分子を原料として原始生命の原型ができたと考えられています。

 実際に上記のような状況で実験をした結果では、アミノ酸や核酸の塩基や糖類などが、合成されることが証明されています。

 このようにしてDNAやATPなどの核酸類、たんぱく質、脂肪、糖などが合成され、やがて海洋中で生命体として組織化されていったと考えられています。つまり、海は生命の母だったのです。

 こうして、生命の原型は原始の昔に誕生したときに、金属元素を自らの生体の重要な部分に、歯車の一部として組み込んだと考えられています。

 さて、こうして誕生した原始生命は、エネルギー効率の高い生命活動を行うため、電子をまわりにたくさんもっている金属イオン、特に当時海中に豊富にあった鉄をまず利用したと考えられています。

 その後、水の惑星地球にやがて海藻が繁殖し、光合成から酸素を生産するようになりました。酸素は最初海中に豊富にあった鉄と結びついていったが、海中の鉄がなくなると、大気中に放出され始めました。

 当初、酸素は反応性が強く生物にとって猛毒でしたが、生物の中でこの酸素の猛烈な反応性を利用して爆発的な運動能力をもつものが出現しました。これらの生物は酸素の毒性を消すために銅などを利用し坑酸化酵素を体内に作ることで、新しい進化を遂げたのでした。

 生命が多様に変化した結果、鉄イオンの酸化還元電位ではカバーできなくなった領域で、銅イオンなどが用いられたと考えられます。

 その後、大気中に酸素が増えると、太陽からの強い紫外線と反応して、大気中にオゾン層がうまれました。オゾン層が生まれると、太陽からの強い紫外線が地表に届かなくなり、海の中でしか生きられなかった生物は、地表へと進出していきました。

 こうして陸へと移動した生物は土壌と植物を通して、海洋では少ない他の種類の金属元素も利用するようになり、巨大な進化を遂げていったのです。

 こうして、進化の過程でさまざまな金属元素を体内のシステムに取り込み、生物は進化してきました。そして、そうした生物の頂点に、わたしたち人間がいるのです。

 ですから、人間やすべての生物にとって金属元素、つまりミネラルとは、生命の要であると言っても過言ではないのです。

 
生体に不可欠の微量金属元素(微量ミネラル)
 上で、お話したように、生物の進化は、人類が道具として金属を発見したのとは逆の方向で金属を利用してきたのです。
つまり、酸素分子を用いてエネルギー生産の容易な、酸化還元電位の低い金属から利用していったのです。

 さて、このようにみてくると、私たち生物にとって金属元素は、その起源から不可欠のパートナーとして生死を共にしてきた仲間であり、金属元素なくしては人間をはじめ、すべての生命が成り立たないという事がわかってもらえたかと思います。

 ところで、ミネラル(金属元素)は生物の体内に多量に必要なわけではなく、ミネラル以外の成分、例えばたんぱく質や、酵素や、脂肪や、糖類や、DNAやRNAなどをうまく動かすために、生体のシステムの要として、ほんの少量が必要とされているのです。そのため、体のなかでごくわずかに存在する金属元素は一般に、微量金属元素(微量ミネラル)と、よばれています。

 
海水の成分と血液の成分

さて、最後に巷でよく言われる、海水と人間の血液(血漿)中の元素濃度の比較をしてみましょう。この表をみていると、世界中の学者が言ってるように両者は相対的によく似ていると思われます。生命体が海洋に起源をもっているということは、このデータからも推定されています。

地殻・海水・人体・血液の中のミネラル濃度比較表
金属元素
地殻中の濃度
ppm
海水中の濃度
ppm
人体中の濃度
ppm
血液中の濃度
ppm
ナトリウム
28300
11556
2600
3280
カリウム
25900
380
2200
170
カルシウム
26300
400
13800
99
マグネシウム
20900
1272
400
22
亜鉛
65
0.005
25
1.6

50000
0.01
50
1.14

45
0.002
4
1.12
マンガン
1000
0.002
1
0.0029
ニッケル
80
0.002
0.03
コバルト
23
0.0001
0.04
0.00038
バナジウム
110
0.002
0.03
0.01
モリブデン
1
0.1
0.2
出典:「金属は人類になぜ必要か」桜井弘著(講談社ブルーバックス)より引用。
ppmは100万分の1を表す相対的な値。

下記文献の一部を抜粋させていただきました:「金属は人類になぜ必要か」桜井弘著(講談社ブルーバックス)
「元素111の新知識」桜井弘編(講談社ブルーバックス)
「食べもので若返る-生命はミネラルバランス」中島常允著(地湧社)
「野島式超ミネラルですべてのガンは完治する」野島尚武著(見聞ブックス)ほか。

 
 

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